2017年08月19日

ミュージカル「Camelot」

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今日は友人たちと一緒に、Seymour Centreへ「Camelot」を観に行ってきた。
Seymour Centreにはシドニー大学のパフォーミング・アートのホールがあり、音響も良くステージが見やすいので気に入っている。
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「キャメロット」をステージで見るのは初めてだったが、とても面白かった。感想は明日にでも。
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2015年10月24日

「Don Pasquale」Gaetano Donizetti

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昨夜はうちの近くのRandwick Town Hallで、ドニゼッティのオペラ「ドン・パスクヮーレ」を観てきた。
Opera Bitesというグループから5人の歌い手が出演し、イタリア語ではなく英語で歌われる。
会場はオーケストラが入れるような場所ではないので、伴奏はどうするのかなと思っていたが、ピアノ一台で見事に弾きこなし、とても良く合っていた。
Opera Bitesは、パブやレストラン、森の中や湖の辺り、ファームの小屋など、オペラハウス以外のカジュアルな場所でオペラを演るというユニークな活動をしている。

$200払ってオペラハウスに行くのもいいが、近所の人たちとワインやお茶を飲みながら$20で気楽に楽しむのもいいものだ。


ストーリーは結構ハチャメチャなのだが、結婚詐欺にあっても笑い飛ばしてしまうDon Pasqualeのおおらかさのおかげでハッピーエンドで終わる。
下は、ネッロ・サンティ指揮でのフィナーレ。

2015年08月26日

「Matilda The Musical」at Lyric Theatre

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今日は「Matilda The Musical」を観てきた。
このミュージカルは今、シドニーで絶賛上演中なので、シティへ行くといたるところに広告が出ている。
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会場はThe StarにあるLyric Theatre。
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子供たちが活躍するミュージカルなので、ロビーは親子連れで一杯だった。
ミュージカルを観るため、子供たちに学校を休ませる人がたくさんいるというのはいいことだ。
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原作はロアルド・ダールが1988年に発表した「Matilda」で、児童小説としてベストセラーを続け、映画やミュージカルになっている。
ろくでもない親と横暴な教師に立ち向かうスーパーガールの物語。
マチルダの両親は彼女が女の子であることからして気に食わないし、本を読むことも認めない。
学校に入ると、生徒たちをウジ虫と呼び、怒鳴りつけて規律に従わせようとする校長が君臨している。
そんな彼らに毅然として立ち向かうマチルダはカッコ良く痛快だ。
この物語の背景には、児童虐待、ネグレクト、学校の強制収容所化といった重いテーマがあるのだが、子供たちの溌剌とした見事な歌と踊りが救ってくれる。


ロアルド・ダールの「あなたに似た人」という短篇集を読んだのはもう何十年も前のことだが、各物語の不思議な味わいは今も憶えている。
児童小説では「Charlie and the Chocolate Factory」が有名だが、70歳を過ぎてからも「Matilda」のように子供たちの心を打つ作品を書いているのは本当にすごいことだ。

2015年05月31日

Musical「Dogfight」

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昨日、Kings CrossにあるHayes Theatreで「Dogfight」というミュージカルを観てきた。
アメリカ人の劇作家Peter Duchanが脚本を書き、1991年に映画化された後、Benj PasekとJustin Paulがミュージカル用に曲を書いて、2012年に Off-Broadwayで初演された。
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舞台はヴェトナム戦争の時代。
エディは荒くれ者のUSマリーンズの一員。サン・フランシスコから船に乗って沖縄へ向かう前日、食堂で働きながら歌を歌っていたローズに出会い、初めての恋をする。
ローズと別れ、そしてヴェトナムへ送られたエディたち海兵隊は悪夢のような戦闘に巻き込まれる。
この時、ステージは撃ちまかれた銃の閃光と轟音に包まれた。
海兵隊の仲間たちは皆殺され、エディは独り虚ろな目をしてサン・フランシスコへ戻り、ローズを探す。
戦争は人の尊厳や優しさや愛情など、大切で価値あるものを壊してしまう。
粗暴で下劣で浅ましい生き方を強いられた人間にとって、後に残るのはどんよりとした虚しさだけだ。

エディはローズの元に帰ることが出来た。
再会した二人がただ静かに抱き合う最後のシーンでは感無量になる。
ハッピーエンドで終わらせたこの作者は優しい。
ぼくらは、そうではない帰還兵の物語も−たとえば「ランボー」のように−たくさん知っているのだ。

2014年11月17日

「The Phatom of the Opera」Gosford Music Soceiety

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土曜日の夜、Gosford Music Soceiety主催のミュージカル「The Phatom of the Opera」を観てきた。
会場は昨年と同じく、North GosfordにあるLaycock Theatreで、ここは手頃な広さで音響もいい。
端役だが、友人のスーも出演していて、上のステージ写真の右端に写っている。
スーがステージ近くの席を確保していてくれたので、役者の表情や動きが細かい部分まで見えてよかった。
この夜は、1ヶ月続いた公演の最終日。
チケットは連日ほぼ完売だったそうで、その人気がうかがえるような、素晴らしいパフォーマンスだった。
ロンドンやシドニーでもプロのステージを見たが、このアマチュア団体の歌や踊り、音楽、ステージデザインは、勝るとも劣らない。
下は映画のシーンから。

自分の心の奥底に潜む怪人に手を引かれて、暗い地下水道へ降りてゆくこの場面はいつ観てもドキドキする。

2014年11月08日

「The Hallelujah Girls」at Guild Theatre

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昨夜は、お向かいのリナーテ&アーヴィンと一緒に、「Guild Theatre」で演劇を観てきた。
Rockdaleの駅前にある「Guild Theatre」は築50年くらいの小さなシアター。
中は天井が高く、木をたくさん使っていて、古い教会のようだ。
こういう小劇場のほうが、ステージの様子や役者の表情がよく見えていい。
この夜の演し物は「The Hallelujah Girls」。
60歳をすぎた女性たちが、古い教会をビューティー・サロンに改装し、それをきっかけにすったもんだの挙句、ハッピーエンドで終わるコメディ。
舞台の設定はアメリカの南部ジョージア州なので、英語が聞き取りにくいが、ジョークの連発に皆ゲラゲラ笑っていた。
2時間くらいのショーで、休憩時間には飲み物とビスケットが振る舞われ、とてもリラックスした雰囲気でよかった。
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2013年12月09日

「The Cake Man」Robert J. Merritt

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土曜日にシティのBelvoir Theatreで「The Cake Man」という演劇を、友人のジョージ&ファーンと一緒に観てきた。
第一幕は、イギリス人がオーストラリアへやってきた頃。
黒い人形を使って、3人の白人男性がアボリジニにキリスト教と英語を強制する様子が描かれる。銃による脅しと、教育や食べ物を与えるという懐柔策が効かない奴は、さっさと銃殺してしまう。
第二幕からは、1970年代のアボリジニ一家の話に移る。
主人公はSweet Williamと呼ばれる飲んだくれの男。家には妻と11歳の息子がいる。
政府の補助金で暮らしているが、Sweet Williamがほとんど酒に替えてしまうので、生活は貧しい。妻は子供に、いつかきっとcake manが来てくれるわよ、とDreamtimeを語る。
仕事がなく酒を飲んでいるばかりのSweet Williamは、シドニーに行って金を稼ぐんだ、いい家と服を手に入れて、おまえたちを呼び寄せてやるからな、と儚い夢を語る。
そんなある日、息子の窃盗事件をきっかけにシドニーに行くことができたSweet Williamは、理由もなく逮捕され刑務所に入れられてしまう。
牢獄の中でSweet Williamは言う『俺には2つの現実が必要だ。あんたらの現実じゃない。俺のだ』。
無理やり近代化させられてしまった現実と、Dreamtimeを語り続けてきたアボリジニとしての現実。その2つのリアルをうまく折り合わせて生きるのは難しい。その状況は今も変わらないのだろう。

「The Cake Man」は作者のRobert J. Merrittが刑務所に入っている時に書かれ、こっそりと持ちだされて、人々に読まれ広まっていった。
1975年、シドニーのRedfernにあるBlack Theatre Arts and Culture Centreで初上演された時、作者のMerrittが手錠につながれたまま劇場に連れて来られた。その扱いに怒った役者たちは手錠を外せと抗議したそうだ。

下はSweet Williamを演じたLuke Carroll。
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ルークはジョージ&ファーンの知り合いなので、ステージが終わってからロビーに出てきた彼としばらく歓談した。
ルークはTV番組の仕事もしているし、来週から別の劇に出演するためブリスベンに行き、年が明けてすぐに始まるSydney Festivalでの公演の準備をしなくちゃいけないと、とても忙しそうだった。

下のビデオでは練習風景が見られる。

2013年11月17日

「Help, Help, the Globolinks!」Gian Carlo Menotti

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「Help, Help, the Globolinks!」は、イタリア系アメリカ人のGian Carlo Menottiが1968年に発表した子供向けのオペラ。
古いSF映画から抜け出てきたような、いかにも宇宙人でございという格好をしたグロボリンクが20数人、わらわらと客席をぬってステージに上がってくるプロローグから、ヴァイオリンを弾きながら独りで暗い森をさまようエミリー、音楽教師を先頭に皆で楽器を持って音楽でグロボリンクを追い払い地球を救うというラストまで、子供たちが楽しんで演っているのがいい。
音楽嫌いでグロボリンクに変身させられてしまった校長先生も良かった。
youtubeには良い公演があまりアップされていないのが残念。
下はシシリーのパレルモでのステージから。

2013年02月14日

「Yes, Prime Minister」Antony Jay&Jonathan Lynn

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今日はオペラハウスのドラマシアターで「Yes, Prime Minister」を観てきた。
「Yes, Prime Minister」はイギリスのAntony JayとJonathan Lynnが作ったポリティカル・コメディで、1980年代にBBCのTVシリーズでヒットした。2010年からステージ・プレイとしてリメイクされ、ロンドンで大好評を博し、オーストラリアでも公演されている。
舞台はイギリス首相の執務室で、男3人女1人がしゃべっているだけなのだが、皆キャラが立っていて面白い。
政治的な問題や政策を論じているのだが、そのむちゃくちゃ会話に大爆笑。観客は2時間笑いっぱなしである。


先日観た映画「Lincoln」もそうだったが、このプレイを見ると、政治家と官僚は権謀術数に長けている一方、あらゆる問題をいかに政治的に利用するかしか考えていないことがよくわかる。
財政赤字、オイルマネー、不法移民、地球温暖化など、一つ一つは重たい問題であり大切に熟慮すべき案件が、あまりに軽く粗雑に扱われてしまう。
霞ヶ関文学や東大話法はなにも日本だけに限ったことではないというのが良くわかる。
劇中で首相が威張って言う「私はリーダーとして国民に選ばれたのだから、私のやりたいことが国民のやりたいことなのだ」と。
ここは笑うところなのだが、本当にそう思っているリーダーも多そうだ。

2012年12月26日

「Chitty Chitty Bang Bang」at Capitol Theatre

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今日の午後、エリザベスたちと一緒に、ミュージカル「Chitty Chitty Bang Bang」を観てきた。
シティのチャイナタウンに近いCapitol Theatreは子供連れで満員。とても良くできたミュージカルで、ウイリアムも大喜びだった。
主役は凝り凝りの改造車だし、他にも自動散髪機やらいろいろなメカがたくさん登場して楽しい。
産業革命を起こしたイギリスが世界最先端だった頃、新しい発明や工夫を凝らしたマシーンが、明るい未来の夢だった時代のファンタスィだ。
原作があの007シリーズを書いたイアン・フレミングというのも納得。

それにしてもなんで「Chitty Chitty」の部分を日本語では「チキ・チキ」と書いてるのだろ?「チティ・チティ」だと発音しにくいのか??

2012年10月27日

「Australia Day」Jonathan Biggins

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今日はオペラハウスで、Sydney Theatre Companyの「Australia Day」という芝居を見てきた。
Sydney Opera HouseのDrama Theatreは新しいのでイスや通路が広めなのでありがたい。
「Australia Day」はJonathan Biggins作、Richard Cottrell監督の傑作コメディ。小さな田舎町で、オーストラリア・デイのセレモニーを運営することになった6人が議論し、争い、策略を企て、延々と喋りまくる。
6人ともキャラが立っていて、そのぶつかり合いが面白い。
ノエル・カワードの戯曲なみにセリフが多く、ブラックジョークや風刺がいっぱいだ。オーストラリアの歴史や文化、習慣から政治について良く知っていないと笑えないが。
休憩を挟んで2時間半、会場全体が笑いのうずで、楽しい時間を過ごせた。
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2012年10月03日

「Private Lives」Noël Coward

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昨夜は、シティのBelvoir Theatreで、Noël Cowardのコメディ「Private Lives」を観てきた。
ハネムーンに来た2組のカップルをめぐるドタバタ劇。途中で時々登場するフランス人メイドも猛烈に無作法な態度で可笑しい。
3幕、休憩なしで1時間半の短めの劇だが、観客は皆ずっと大笑いしていた。
ノエル・カワードの劇は以前観た「Present Laughter」もそうだったが、役者はしゃべりっぱなし。セリフを憶えるのは大変だろう。
唯一残念だったのはステージの演出と衣装があまりにシンプルだったこと。下のようなゴージャスな服のほうが合っている。
今回、男の一人はほとんどずっとバスローブ姿で、まあそれも面白かったが。

2012年08月04日

Fiddler on the Roof


この数日なにかと忙しくて詳しくブログを書く暇がない。
昨夜はジョージ&ファーン宅で夕食。
今日の午後はSeymour CentreのYork Theatreでミュージカル「Fiddler on the Roof」を観てきた。100人もの出演者が歌い踊るすばらしいステージだった。
夜はビル&シャーリーが遊びに来て一緒に夕食。ビルはリンパ腫が引いて体調が回復してきたようで良かった。
明日は朝から友人のスーが出演するコンサートに行く。
明日の夜にはもう少しいろいろ書けるかな。

2012年05月05日

「Miss Saigon」Chatswood Musical Society

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今日はChatswood Musical Societyによるミュージカル「Miss Saigon」を観てきた。
会場は新しくオープンした「The Concourse」。チャッツウッドの駅近くにあったシティホールは老朽化のため取り壊され、長い間改築中だったが、ようやく昨年末に「The Concourse」として生まれ変わった。すばらしい設備でコンサートや舞台が観られ、ノースのオペラハウスといった感じである。
Chatswood Musical Societyはアマチュアの団体だが、いつもそのレベルの高さに驚く。ステージも大掛かりで、舞い降りるヘリコプターや巨大なアメ車を登場させ、40人以上のパフォーマーが歌い踊る。
「ミス・サイゴン」のストーリーは「マダム・バタフライ」のヴェトナム戦争版。youtubeに「架空の映画版トレイラー」がアップされていたが、これがよくできていて面白い。

2011年12月17日

Musical「Mary Poppins」

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昨日、エリザベス&クリス、ウイリアムと一緒に、シティのCapitol Theatreでミュージカル「Mary Poppins」を観てきた。
ウイリアムはDVDで映画版を何度も見ているので大喜び。スクールホリディが始まったので、場内は子供たちでいっぱいだ。
下はオーストラリアのTV局で流されたプロモーションビデオ。


メリー・ポピンズは楽しいステージングで名曲揃いだが、ストーリーの背後には結構シビアな状況がある。これは実は家族再生の物語なのだ。
メリー・ポピンズがナニーとして雇われたのはロンドンの裕福な家庭。ガチガチの銀行員の父と政治運動に熱心な母は自分の子供たちと向かい合おうとしない。使用人が何人もいて何不自由ない暮らしの中で、子供たちはネグレクトされている。
仕事のことしか頭にない父は、メリーが来たおかげで平穏な生活がカオスになったと嘆く。それでもメリーと子供たちは周りの大人たちに家族の大切さを再認識させてくれるのだ。
煤と灰だらけになって働く煙突掃除人の悲哀を歌った「Chim Chim Cher-ee」は、そんな社会背景をうかがわせる。
下はイギリスのバンドTurin Brakesによるロック・ヴァージョン。ホームレスの姿がぴったりだ。


最後のシーン、自分の役目を終えたメリー・ポピンズが去って行く時、凧揚げの楽しさを思い出した人々が歌う「Let's go fly a kite」もいい。下は1964年の映画版から。


日長一日うつむいて数字を追いかけている男たちよ、外に出てもう一度凧揚げをやってみないか?

2011年10月06日

「Loot」Joe Orton

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オペラハウスのDrama Theatreで「Loot」を観てきた。<loot>とは<戦利品・略奪品・盗品>という意味。1965年に初演されたJoe Orton(ジョー・オートン)の傑作ブラック・コメディ(dark farce)である。
開演前のステージにはGod Save the Queenと女王を讃える画像が映しだされ、ビートルズがえんえんとかかっていた。ただし女王の顔には黒縁メガネと可笑しなヒゲが落書きされていて、これから見る芝居が、お上品なモノではないと予感させて面白い。
舞台では、銀行から盗んだ札束を母親の棺桶に隠すところからドタバタが始まる。「たいへんだ、刑事がやってくる。タンスに隠した札束が見つかってしまう。そうだ、おふくろの棺桶に隠そう。死体は邪魔だから代わりにタンスに放り込め。あ、頭が床に落ちて逆さまだ。ま、いいか」
カソリックや警察の権威を笑いものにし、死体を弄び、登場人物は皆カネのことしか考えていない。イギリスらしい悪趣味なブラック・ジョークが満載で大笑いである。
上の写真は、刑事役を演じたDarren Gilshenanが、床に落ちていた目玉(母親は内臓から目玉まですっかりくり抜かれていたので、これは義眼)を見つけて、なんだこれはと調べているところ。最後にそろりと舌で舐めてみるシーンでは観客のおぁぁ〜という声が充満していた。
ダレン・ギルシャナンが出るコメディはどれも面白い。このステージでも一緒だったWilliam Zappaと組んでたった二人だけで19役を演じた「The Government Inspector」や古典喜劇「The Servant of Two Masters」は素晴らしかった。

ジョー・オートンは1933年にイギリスで生まれ、数本の戯曲を書いて人気が出てきた34才の時、一緒に暮らしていたゲイの恋人に撲殺された。オートンの伝記は「Prick Up Your Ears」という題で出版され映画にもなっている。彼の人生はSex Pistolsよりも早かったパンクだった。

下は、シドニーではなくサンタ・バーバラのステージから。チラシに書かれている「オスカー・ワイルドとモンティ・パイソンがクロスする」という文句は言い得て妙である。

2011年07月30日

Japan Festival 2011

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今日の午後、オペラハウスで「Japan Festival」を観てきた。
日本の各地から歌や踊りのグループを招待した無料コンサートだ。もう20年も続いているそうだが実は見に来たのは初めてである。
主催は「ジャパンフェスティバル実行委員会」で、協賛は「シドニー日本クラブ」だが、一般にはほとんど宣伝されていない。日本人向けの情報誌には告知が載っているらしいが、普段そういうものを読まないので全然知らなかった。オペラハウスのサイトにも出ていないし。
出演者はアマチュアとはいえレベルが高いので、もっと多くのオーストラリア人に見てもらいたい。オペラハウスのコンサートホールに半分くらいしか人が入っていないのは残念だ。
今年は「Pray for Japan Charity Concert」と副題がついている。外国の首脳として一番に被災地を訪れたジュリア・ギラード首相に対してお礼の言葉が捧げられ、被災者への募金が募られていた。

出演したのは、日本からは5つのグループ。
・文化箏岐阜(岐阜県:文化箏)
・文化箏長野(長野県:文化箏)
・Violyre-KOTO(神奈川県:現代琴)
・アンサンブル島原(長崎県:合唱)
・インターナショナル バレエ アカデミー(広島県:バレエ)
それから、シドニー在住の日本人たち。
・JCSシドニー ソーラン踊り隊
・北海あほんだら会シドニー支部(よさこいソーラン)
・Sion(フルート)

第一部は文化箏の演奏で、「さくらさくら」や「上を向いて歩こう」の定番のほかに、ワルチング・マチルダや、Simon&Garfunkelの「Sound Of Silence」、The Venturesの「Diamond Head」などを演って、これがなかなか良かった。
第二部はダンスが中心。広島のバレエ・アカデミーは皆うまく、小さな子供も参加していて可愛い。
ソーラン節のダンスはちょっとワンパターン。もうちょっと工夫が必要かな。
Violyre(ヴィオリラ)という楽器は初めて聴いた。ヤマハの楽器だそう。出せる音種が多いので、色々な曲を演奏できて面白い。ただここまでくると琴と呼ぶ必要はないのでは。

司会の男性は英語で一生懸命、歌や踊りについて説明してくれ、途中の休憩を挟んで1時から4時過ぎまでと長丁場だったが、結構楽しめた。
最後は出演者全員で歌う「故郷」。この歌の歌詞の様な故郷があとどれくらい残っているだろう。

2011年05月30日

「A Man for All Seasons」Robert Bolt

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一昨日の夜、シドニー大学の一郭にあるシアターSeymour Centreで「A Man for All Seasons」を観てきた。
英国王ヘンリー8世の離婚に反対したため、反逆罪として斬首されたThomas Moreの生涯を描いた演劇で、「a man for all seasons」は「偉大な才能の持ち主」という意味。当時第一の知識人で最高官吏だったトマス・モアは、イギリス社会を批判し理想社会を描いた『ユートピア』の著者でもある。
この戯曲は1960年にRobert Boltが発表し、1966年に映画化された。ボルトは他にも「Lawrence of Arabia」、「Doctor Zhivago」など優れた映画脚本を書いている。
このショーのダイレクターDonald Macdonaldによる演出は巧みで、この複雑なストーリーをうまく表現していた。
トマス・モアを熱演したPaul Kennedyをはじめ、出演者全員のキャラが立っていて面白い。スペインからの使者の二人組によるコミック・リリーフ、登場人物や背景をうまく紹介する役目を担ったCommon Man(平民)のShannon Ellisもとても良かった。
このショーは大成功で、追加公演も決まり、シドニーのあとメルボルンで公演される。監督は、ショーの利益を全額、地震で破壊されたニュージーランドのクライストチャーチへ寄付するとのこと。
それにしても、ヘンリー8世はめちゃくちゃな人物だ。芸術好きだが横暴・我儘で、私利私欲に走り、男の跡つぎがほしいばかりに、スペイン人の王妃キャサリンを初め、6回も結婚した。なかなか子供ができなかったキャサリンとの間に、ようやく授かった一人娘のMaryは、あの悪名高きブラッディ・メアリーである。

2011年04月15日

「The Sound of Music」Chatswood Musical Society

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昨夜は、お向かいのリナーテたちと一緒にChatswood Musical Societyのミュージカル「The Sound of Music」を観てきた。
会場は何時もと違い、うちから1時間以上かかるノースのPymbleという所にある、Pymble Ladies CollegeのGillian Moore Performing Arts Centre。ここへ来たのは初めてだが、シートや音響もすばらしいホールだった。
Chatswood Musical Societyのミュージカルは、いつもアマチュアとは思えないほどレベルが高いが、今回の公演は今までにも増して出来が良く感激した。
舞台はオーストリアのザルツブルク。リナーテ&アーヴィンが結婚式をした所でもある。「サウンド・オブ・ミュージック」は映画でも有名だが、生身の人間が目の前で演じるミュージカルは格別だ。
歌を失っていた家庭で、マリアが子供たちに教えた「Do-Re-Mi(ドレミの歌)」、キャプテンが朗々と歌う「Edelweiss(エーデルワイス)」、修道院のマザーがマリアを励まして歌う「Climb Ev'ry Mountain(すべての山に登れ)」など、親しみやすい歌が一杯で楽しめる。
最も背後のストーリーは結構重たい。ナチス・ドイツに対するオーストリア人の複雑な感情があり、1938年という第二次世界大戦直前の不穏な時期だ。
7人の子供たちを連れ、着の身着のままでオーストリアからスイスへ亡命するため山を越えるのは想像を絶する苦労だったに違いない。

2011年03月26日

「Doctor Zhivago」 at Lyric Theatre

「Doctor Zhivago」
Directed by Des McAnuff
Music by Lucy Simon

昨夜、シドニーのカシノStar CityにあるLyric Theatreで「Doctor Zhivago」を観てきた。映画版の「ドクトル・ジバゴ」は有名だが、ミュージカル版はこれが世界初だ。
原作はBoris Pasternak(ボリス・パステルナーク)。ロシア革命を批判していると思われて、ソ連では出版できず、ノーベル文学賞も無理やり辞退させられたといういわくつきのモノ。
第一次世界大戦からロシア革命という社会の動乱期を舞台にした、Dr. Yurii ZhivagoとLaraの愛の物語。二股かけたと男と母娘そろって淫売の悲劇というと身も蓋もないが(^^;)。

ジバゴ役のベテランAnthony Warlow(アンソニー・ウォーロウ)はもちろん、ラーラを演じた新人のLucy Maunder、ラーラの夫パーシャ役のMartin Crewesなど、皆歌も踊りもうまい。ラーラとパーシャのウエディング・パーティーのシーンは、この暗い舞台の中では、貴重な楽しい場面だ。
奥行きのあるステージ構成やスクリーンを効果的に使った演出が素晴らしかった。戦闘シーンや残酷描写がやりすぎという意見もあったが、そうでもない。ミュージカルなのでストーリーを表現するのが難しいが、2時間半の中でよくまとめたと思う。
それから、音響が今までで一番良かった。特に声がクリアで明瞭に聞き取れる。このシアターには何度も来ているが、時々音のバランスが悪く、がっかりしたことがあるが、今回は良かった。
下のメディア向けのプレビューは、ステージ衣装ではなく、皆、普段着なので、なんだか変だが面白い。

2010年05月27日

Musical「Cats」at Lyric Theatre

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一昨日の夜、シティのLyric Theatreでミュージカル「キャッツ」を観てきた。このシアターはカシノで有名なStar Cityの中にある。シドニーではわずか3週間という短い公演とあって、チケットの売れ行きは好調のようで、この夜も火曜日なのに客席はほぼ満杯。23年ぶりの公演なのだから、もっと長くやってもいいと思うのだが。
ぼくが「キャッツ」を観るのはこれで3回目。昔、ニューヨークのブロードウェイで「キャッツ」を2回観た。もう15年前と17年前のことだが、その時の印象深く面白かったシーンは今でも憶えている。
それで観ている間、どうしてもニューヨーク版とこのシドニー版を比べてしまった。シドニー版の出演者のパフォーマンスは素晴らしいと思う。だがコリオグラフィーや演出については、ニューヨーク版のほうが好みだ。
一番最初にソロで踊る可愛い白猫もロックンロール・キャットも名曲「Memory」を歌った猫もニューヨーク版のほうが良かった。あの大きな老猫はプレイが終わった後も座ったままずっと残っていて、観客は自由にステージに上がって、一緒に写真を撮ったりさせてくれたし。
シドニー版で良かったのは、海賊猫のシーン。それから、第二幕が始まる少し前、休憩時間が終わる頃に、出演者たちが客席にやってくる演出も楽しいサービスだ。ステージに向かって左側のP列とR列の間に少しスペースがあり、そこへロックンロール・キャットたちがすました顔でやってきて、猫らしく観客にちょっかいをだしたりして遊んでくれる。運良くぼくらはちょうどP列に座っていたので、その様子がよく見えて面白かった。間近で見るとコスチュームとメイクのすごさがわかる。
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2010年05月15日

「Coppélia」The Australian Ballet

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昨夜は、お向かいのリナーテ&アーヴィンと友人のロバートも一緒に、オペラハウスでバレエ「コッペリア」を観てきた。
主役のSwanilda(スワニルダ)を演じたのはReiko Homboという日本人女性で、仕草がとても可愛い。キュートな衣装もぴったりで、この役に適役である。
FranzはTzu-Chao Chouという台湾の青年。しなやかで力強いダンスでこれも好演。ジャンプする姿が美しい。コケティッシュなスワニルダに振り回される様子がいじらしい。
その他の出演者もゴージャスなコスチュームと見事な踊りを披露してくれた。ちなみにCoppeliaの役もAko Kondoという日本人である。
注目の第二幕。オートマトンたちが滑稽で奇妙に動くシーンは圧巻だ。床に横たわっているぐにゃぐにゃ人形を演じた人はすごい。終幕で動かぬ人形と化したコッペリアを抱いて泣き崩れるDr.Coppeliusが哀れだ。このバレエには「Don't fall for living dolls」という副題がつけられていたが、ぼくもTVで鉄腕アトムを見て育ち、平井和正の「アンドロイドお雪」を愛読した世代なので、人形に恋し、命を吹き込もうとしたコッペリウス博士の思いはよくわかる。
2回の休憩を挟んで、2時間半。とても楽しい時間だった。終わってからも興奮冷めやらず、皆でカフェに行きコーヒーを飲んでおしゃべりしてから帰ってきた。
上の写真は、1990年のオーストラリア・バレエの公演を収録したDVDから。amazonでも買える。

2010年02月06日

The Edinburgh Military Tattoo

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昨夜8時、シドニーのシティに近いムーア・パークにあるフットボール・スタジアムは、小雨のぱらつく中、集まってきた人々で満員だった。
スタジアムの一郭にはエジンバラ城の模型がそびえ立ち、バグパイプとディジュリドゥが鳴り響くと、花火が上がってショーが始まった。城の門から1500人もの出演者が入れ替わり立ち代り登場して演奏する。スコットランドやオーストラリアはもちろん世界各国からやってきた出演者の一覧はこのページに出ている。
いわゆる鼓笛隊なので、基本はドラムと管楽器だ。ピアノやヴァイオリンはないが、どのチームも工夫があって面白い。あんな大勢のバグパイプが一糸乱れず演奏するのを見たのは初めてだ。スコティッシュ・ダンスを踊った女の子たちもかわいい。マオリ族のハッカを取り入れたニュージーランドのArmy Band、ドラムだけで見事なアンサンブルを奏でたスイスのTop Secret Drum Corpsは素晴らしかった。スティールドラムを使ったトリニダード・トバゴや美しいダンスを披露した中国のチーム、たくさんの馬を操ったAustralia's Federation Guardも良かった。
最後は盛大な花火で締めくくり。あっという間の楽しい2時間15分だった。
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ミリタリー・タトゥーがシドニーで公演するのは2005年に引き続き2度目。エジンバラ城の模型は倉庫に保管してあったそうだ。ヨソの都市には貸してやらない!とケチなことを言っているらしい(~_~)。

2009年11月07日

「Songs for a New World」Jason Robert Brown

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昨夜は、ミュージカル「Songs for a New World」を観てきた。今回はプロの公演ではなく、NIDA(ナイダ:National Institute of Dramatic Art)の学生の卒業制作発表会である。
NIDAはうちから車で10分くらい、UNSWの一郭にある。大学の駐車場に無料で停められるので便利だ。モダンなビルの1階はアートスクールらしい雰囲気で、いつも面白い展示が観られる。
昨夜の公演場所のParade Spaceはビルの奥の2階にあり、チケットは$20。Box Officeで予約しておいたチケットを受け取るときに聞いてみたら、3日間の公演はすべてsold outとのこと。
7時半から始まった公演は、Act1が40分、インターヴァルが20分、Act2は40分。舞台には男性5名、女性6名のパフォーマー、伴奏はピアノとドラムのみ。メインはピアノでずっと弾きまくるので大変だ。
「Songs for a New World」はニューヨークのJason Robert Brownが弱冠25才で1995年に発表したメジャー第1作で、彼の名を一躍有名にした。
オープニングの「The New World」を始め「Stars and the Moon」「She Cries」「Surabaya-Santa」など印象的かつ親しみやすい曲と歌詞で、セリフはなくともストーリーはわかりやすい。
17に分かれた場面のほとんどは、失職、望まぬ妊娠、別離、戦争など様々な不幸な状況に陥った人々が、新しい世界を希求する局面を切り取ったものだ。
ミュージカルとしての作品自体はとても優れていると思うのだが、残念ながら今回のパフォーマンスにはちょっと不満が残った。学生のアマチュアでは経験不足なので仕方ないが、きちんと声が出て、いわゆるキャラがたっているのは3人くらいしかいなかった。
いつかぜひプロによるステージを観てみたいものだ。

2009年05月10日

「The Bar at Buena Vista」at the State Theatre

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昨日フイッシュ・マーケットでのランチの後、友人たち10人と一緒にシティのState Theatreへキューバ音楽のショーを観に行った。
1940年代にCubaの首都HavanaにあったBuena Vista Social Clubで活躍していたオリジナルメンバーを含むミュージシャンとダンスのショーだ。オーストラリア各地で好評を博していることもあってシアターは満員だった。
キューバの音楽は1997年にライ・クーダーが現地のミュージシャンと「Buena Vista Social Club」というアルバムを作り、1999年にヴィム・ヴェンダースが同名の音楽ドキュメンタリー映画を撮り有名になった。
ステージにはバーが設えてあり、老若男女18人のパフォーマーが歌い踊る。世界最高齢の現役ミュージシャンというReynaldo Creaghは1918年生まれ。91才になる今も杖をつきながらステージに立ち、歌って踊っている。他のメンバーのショーの最中はステージ中央に置かれた彼専用の椅子にゆったりと腰掛けて葉巻を吸っていた。
ピアニストのMaestro Rubalcabaは87才。年を感じさせない軽やかな即興を披露してくれた。
女性3人、男性2人のダンサーたちも素晴らしい。「Son」という伝統的なダンスのセクシーで切れのある動きに魅せられた。
休憩を挟んで2時間、とても楽しく、キューバのすごさを再確認したショーだった。
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2009年03月20日

「The Alchemist」Ben Jonson

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昨夜はオペラハウスで「The Alchemist」を観てきた。
イギリスの劇作家・詩人Ben Jonson (1572-1637) が1610年に書いたコメディ。17世紀のロンドンで、インチキ錬金術師と2人の相棒が、欲に駆られてやってくる顧客からカネをだましとるドタバタだ。錬金術師に相談にくる顧客が奇妙奇天烈な奴ばかりで可笑しい。
舞台が始まる時に流れる曲はクラッシュの「ロンドン・コーリング」だし、顧客にパンク小僧とその妹(YOUみたいな声をしている)が登場するなど、現代的な味付けもしてある。
ただし、ストーリーのアイディアはとても面白いのだが、セリフが多すぎると思う。おしゃべりのセリフを削って、もう少しシェイプアップして展開を早くし、2時間くらいにまとめたほうが良かったと思う。休憩なしで2時間45分、あまり快適ではないオペラハウスの椅子に座っているのも辛かったし。

2009年03月08日

「Ring Round the Moon」Jean Anouilh

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原作はフランスのJean Anouilh(ジャン・アヌイ)が1947年に発表した戯曲「L'Invitation au Château」(城への招待)。英語版は「Ring Round the Moon」というタイトルで、時代も第一次世界大戦前、エドワード朝に設定されている。貴族階級のパーティーが舞台なので、衣装が素晴らしい。プーランクが作曲した音楽も優雅だ。
登場人物が皆おしゃべりで最初はちょっとストーリーが掴みにくいが、双子の美青年(性格はまるで正反対)を巡る色恋沙汰のコメディで、最後はハッピーエンド。古い少女マンガのような軽いタッチだった。
Genesian Theatreは今年で65年を迎える。シティのど真ん中だが、Kent Streetの目立たない場所にあり、元々は1868年建立のSt.John's Churchという小さな教会だ。席も少なくて120人くらいしか入れない。おかげで一番後ろの席からでも舞台が良く見える。1954年からはシアターとして使われていて、年間に7から8つのプレイが上演されている。
このシアターへ行くのは初めてだったが、プロダクションも含め、なかなか気に入った。今日、メリー&アイヴァンが誘ってくれて、また一つ楽しみな所が増えたのでうれしい。
シアターのサイトはここ。
http://www.genesiantheatre.com.au/

2009年02月05日

「Short+Sweet」at Seymour Theatre

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昨夜は、Seymour Theatreで、次女のアナが出演しているプレイを観てきた。「Short+Sweet」といって、10分くらいの短い演劇をたくさん集めたシリーズだ。The Biggest Little Play Festival in The Worldというくらいだから、世界でも珍しいのかもしれない。
昨年からアナはずっと参加していて、今回の出番は4日間だ。
Seymour Theatreはシドニー大学の広大なキャンパスの一郭にある。7時半に着いたらチケットはほぼ完売だった。
12のプレイが、途中20分のインターバルを入れて、夜8時〜11時近くまで上演され、どれも皆結構楽しめた。
アナのプレイは2番目で、「Elevator」というタイトル。エレベーターに閉じこめられた5人がパニックに陥る様子を描く。アナが演じた母親だけが一人だけ妙に冷静で可笑しい。
ぼくが一番気に入ったのは「I'll have the special」と「Religion Shop」だ。
「I'll have the special」は、自殺用レストランというブラックな劇。一見高級フレンチレストランに最後の晩餐をとる客がやってくる。優雅な給仕人が美味しそうなメニューを流暢に説明するが、高級ワインも含めて、毒入りで、客は苦しみのたうちながら最後のデザートを注文する。
「Religion Shop」は、どんな宗教でも売ってくれる店を舞台にしたドタバタ劇。ユダヤ人がユダヤ教を返品するからカネを返せとか、おれの買った仏教が壊れていると僧侶がどなりこんできたりとか、キリストからムスリム、ヒンズーからゾロアスター教まで登場し、結構アブナイ劇だ。
全部のプレイが終わった後、どれが一番気に入ったか、一つだけ選んでアンケート用紙にチェックし、投票箱に入れる。ぼくもヘレンも同じ意見で、上の二つが気に入ったのだ。それで、ヘレンは「I'll have the special」に、ぼくは「Religion Shop」に一票を投じた。アナには悪いが芸術に家族割引はナシである(^_^;)。

2009年01月19日

「Madama Butterfly」Sydney Opera House

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2009年1月17日にシドニー・オペラハウスで「Madama Butterfly」を観てきた。
Conductor : Shao-Chia Lu
Director: Moffatt Oxenbould
Cio-Cio-San : Cheryl Barker
Pinkerton : Julian Gavin

「Madama Butterfly」はイタリア人のGiacomo Pucciniが作曲した有名なオペラ。「ラ・ボエーム」や「トゥーランドット」と並ぶ、彼の代表作の一つだ。
時代背景は105年前の長崎。アメリカ海軍士官のピンカートンが当時15歳だった蝶々さんと出会って結婚するが、帰国してしまう。蝶々夫人は生まれた息子とともにピンカートンの帰りを待っていた。3年後ようやくピンカートンが日本へ戻ってきてくれたのだが、彼はアメリカ人の妻を伴っていた。しかも息子をアメリカへ連れて帰ると言う。それを聞いた蝶々夫人は絶望のあまり自害して果てるという悲しい物語だ。
蝶々夫人を演じたシャリル・バーカーはオーストラリアでは有名なソプラノ歌手。たくさんのオペラに出演している。まあ彼女はもうベテランの部類なので、15歳には全然見えないのが残念だが(^_^;)。このオペラは蝶々夫人の歌うパートが多くて大変なのだが、シャリル・バーカーは見事に歌いきり、演技もすばらしく熱演だった。ピンカートンやゴロー、スズキ、ヤマドリなどの脇役も個性的で良かった。
舞台のセットは水が四方に張り巡らされた板の間という不思議な空間だ。この水の上にロウソクを浮かべたり、花びらが舞い落ちるシーンは美しい。
プッチーニは様々な場面にアメリカや日本の歌の旋律を取り入れていて面白い。また、蝶々夫人が満天の星と月を背に踊るシーンは、歌はないのだが、これも感動的だ。
2幕、20分の休憩を挟んで2時間45分、親しみやすい曲と構成で飽きさせない。良くできたオペラだ。
パンフレットに、「蝶々さん」は「Cio-Cio-San」と記されている。後ろの席で、イタリア語で話していた若い2人連れが「シオ・シオ・さん」と発音しているのが聞えた。まるで蝶々夫人の最期は、しおしおのぱ〜でしたみたいな感じで可笑しかったが、ここで笑えるのは、この日53歳になったぼくのように、快獣ブースカをリアルタイムで知っている世代だけか。

2008年12月12日

「X-mas Sushi」Actors Anonymous

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「X-mas Sushi」というタイトルで、5分から30分のショート・プレイとパフォーマンスが9つ、Newtown Theatreで9日〜13日までの5日間上演されている。ヘレンの次女のアナが出演しているので、10日の夜に観に行ってきた。
2つある5分の演し物は、一人語りと手品で、あとの7つが演劇だった。アナが出た劇は「Rupert and the Seven Russian Email Brides」というコメディで、なかなか面白かった。ルパートという男は、ネットで見つけた7人のロシア娘とのオンライン・ロマンスに夢中。現実の女性とデートしても、頭の中はロシア娘のことで一杯なので全然うまくいかない。それでも彼は妄想の中で十分幸せなのだ。
アナはロシア娘の一人を演じていた。カールした髪に満面の笑顔と花柄のミニドレスで、舞台の上のアナはとっても可愛い。普段の彼女とはエライ違いだ(^_^;)。セリフはロシア語訛りの英語でしゃべらなければならないので苦労したそうだ。出演者の中に一人だけ本当のロシア人の女の子がいて、いろいろ教えてくれたとのこと。
他に面白かったのは、シェイクスピアの時代からやってきたと言い張る殺人容疑者の「An Unusual Suspect」と、よぼよぼの婆さんばかりを兵士として訓練しようとする「The Drill Instructor」だ。
それから「Dial L for Love」という劇の中で、テレクラの経営者が『東京じゃ自動販売機で女子高生のパンツが買えるんだぞ。おまえたちもやって稼げ!』と、女の子たちにはっぱをかけるシーンがあって、妙に日本の裏情報に詳しいヒトもいるものだと感心した(^_^;)。これで「東京で働く人は皆カプセルホテルに泊まっている」に続く伝説が広まるのかなあ。