2014年12月21日

Carol at St.Peter's Church

2014122101.jpg
今日は青い空がまぶしい快晴の一日。
気温は28℃くらいまで上がったが、湿度は低いので、爽やかな風が心地良い。
夕方、シティのSurry HillsにあるSt.Peter's Churchへ、クリスマス・キャロルを聴きに行ってきた。
この教会のクワイヤとオーケストラはとてもうまいので、年に1,2回コンサートを観に来る。
2014122102.jpg
クリスマス・キャロルは馴染みのある曲ばかりだが、長年に渡って愛唱されてきた歌は、何度聴いてもやはり素晴らしい。
たとえば「O Holy Night」は、女性だけのアカペラでも、

ロック・ヴァージョンにアレンジしてもいい曲だ。
良い素材は料理方法が違っても美味しい。

2014年10月25日

「Bach in the dark」Rachel Scott

2014102501.jpg
昨夜はRandwick Town Hallで「Bach in the dark」というチェロのコンサートを観てきた。
Rachel Scottというチェリストが主催するコンサート・シリーズで、バッハの曲を主に演奏する。
この夜はCello and Celloということで、David Pereiraと2台のチェロでの共演。
レイチェルもデイヴィッドも自由闊達にチェロを弾き、叩き、歌い、曲の解説やジョークを交え、とても楽しくて興味深いコンサートだった。
二人は音楽教育者としても有名で、「Bach in the dark」のサイトに、レイチェルが子供たちと一緒に演奏している様子がアップされている。
デイヴィッドは作曲もし、このコンサートでも2曲演ってくれた。
作曲家はいいメロディーはヴァイオリンに弾かせようとするので、ぼくが自分で作ることにしたんだ、と言って笑っていた。

2014年08月19日

「Gloria」 Vivaldi

2014081810.jpg
一昨日、Tea Festivalを見たあと、ランチを食べてから、Surry HillsのSt.Peter's Churchに移動。
午後2時からVivaldiの「Gloria」を演るので聴きに行ってきた。
2014081811.jpg
この教会へは去年クリスマス・キャロルを聴きにきた。古い建物だが天井が高く音響がいい。
2014081812.jpg

VivaldiのGloriaは名曲なので名演も多い。
youtubeにもたくさんアップされていて、このアルメニアの演奏はテンポが早くて小気味良い。

ヴィヴァルディの生まれ故郷のヴェニスで女性だけで演ったもの。
映像が美しい。

これはまたものすごい大人数での演奏。
楽譜をiPadで見ている人もいてなんだか可笑しい。

2014年03月30日

Pearl Beach Opera

2014033001.jpg
昨日のPearl Beachは曇り時々晴れで、野外でのコンサートにちょうどいい天気だった。
森の中の樹木の匂いと少し湿った空気が心地よい。
司会者が、ヒルがいるので気をつけてくださいと言っていたが(^^)。

テナー、バリトン、ソプラノの4人のソリストは皆素晴らしかったが、特にソプラノのTaryn Fiebigが気に入った。
2014033002.jpg
下は彼女の「La bohème」から。


今回のプログラムはロッシーニの曲が多かった。
Duetto buffo di due gatti(いわゆるCat Duet)が可愛くて大受け。
キャット・ファイトや猫耳に弱いのは万国共通である(^^;)。
この曲はいろいろな演出があって面白い。下は長いヴァージョン。


このPearl Beach Operaはリラックスした雰囲気でいい。
来年もまた観に来るのが楽しみだ。
2014033003.jpg

2013年03月25日

「Opera in the Arboretum」at Pearl Beach

2013032501.jpg
先週の土曜日、うちから2時間くらい北にあるPearl Beachへ「Opera in the Arboretum」を聴きに行ってきた。
この野外オペラはとてもリラックスした雰囲気で、毎年楽しみにしている。
オペラを聴くためブッシュ・ウォーキングするのはオーストラリアだけかもしれない。皆、折りたたみイスや小さなテーブルを担いで歩いてゆく。もちろんワインやシャンパンを入れたバスケットも。
2013032502.jpg
コンサート会場は森の中の広場。周りには大きな樹木が覆い繁り、地面には落ち葉が積もっている。
人が自分たちの楽しみにために森の一郭を少しだけ貸してもらうという慎ましさがいい。
楽しいことがあるなら、人はどこへでも集まる。
平城宮跡の草原をセメント舗装したら観光客が来ると主張する日本の国交省は建築会社の儲けしか考えていないのだろう。
2013032503.jpg
コンサートはヴィヴァルディの四季の夏で始まった。この曲はオーストラリアの明るい陽射しにぴったりだ。
4人のオペラ歌手はいずれも有名なヴェテランである。
テナーのBen MakisiとソプラノのMichaele Archer、
2013032504.jpg
バリトンのDallas Watts、
2013032505.jpg
そして、メゾ・ソプラノのDominica Matthews。
2013032506.jpg
第二部はモーツァルトのフルートとハープのコンチェルトで始まった。
2013032508.jpg
Central Coast Chamber Orchestraのメンバーはハイスクールの生徒が多いが、なかなかの腕前。若い子たちにとって人前で演奏するよい機会だ。
2013032507.jpg
そして最後は観客も一緒に「フニクリ・フニクラ」を歌ってお別れ。本当に楽しい3時間だった。
2013032509.jpg

オペラは何も着飾ってオペラハウスで聴かなければならないものではない。
こんな森の中で鳥の鳴き声や風の音に囲まれて聴くのもいいし、下のビデオでベンが歌った素晴らしい「Nessun Dorma」のように、子供たちが走り回る公民館の余興でもいいいのだ。

2013年02月25日

「The Music of Andre Rieu Spectacular」 Ian Cooper

2013022501.jpg
今日はSydney Town Hallへ「The Music of Andre Rieu Spectacular」というコンサートを聴きに行ってきた。
Andre Rieuが作り上げたクラシカル・ミュージック・ショーの縮小コピー版なのだが、ホストを務めるIan Cooperを始め、ミュージシャンやパフォーマー全員が凄腕で、素晴らしいコンサートだった。
オペラやミュージカルの名曲、バレエからモダンダンスに39名の少年少女合唱団を加え、2時間、あっという間の楽しいステージを堪能した。

Sydney Town Hallは内装が豪華で、音響もいい。以前、ここで林英哲の太鼓を聞いたが、天井が高いので響きが良く迫力があった。また機会があったら来たいものだ。

2013年01月22日

Tamworth Country Music Festival

Tamworthでは今週末までCountry Music Festivalをやっている。
先週ぼくらも、炎天下の通りで歌うバスカーを始め、ホテルやパブ、ローカルクラブで、たくさんのギグを観た。
今回は早めにシドニーに戻って来なければならなかったので、毎年楽しみにしている「Andrew Clermont's Super Club」は見逃したが、他のお気に入りのバンドを観られてよかった。
まずは、「The Perch Creek Family Jug Band」
Country Music Festivalの初日の午前中、Longyard Hotelでの演奏は、いつものように楽しいステージだった。
40℃近い暑さの中、Outside Deckで2時間歌って踊るのは大変だ。

この5人の姉妹兄弟バンドは、アイルランドやスコットランドでもライヴをやっている。


それから、「Paul Robert Burton Trio」。
coolなJazzテイストがカッコいい。

髪を振り乱してベースを叩くPaulもいいが、ギターのAndrew Tonerもすごい。
映画「アマデウス」でモーツァルトが逆さまになってピアノを弾くシーンを思い出した。

2012年08月05日

Love, Laughs and Chocolates

2012080501.jpg
今日は友人のスーが参加しているコーラスグループThe Central Coast Philharmonia Choir主催のコンサートを観に行ってきた。
会場は去年と同じく、うちから1時間半ほど北にある海沿いの町KincumberにあるHoly Cross Catholic Schoolのホール。
去年はダイナミックなアフリカン・ミュージックで面白かったが、今回の演し物もTom Lehrer, Noel Coward, Flanders and Swan等、ヴァラエティに富んでいた。
シェイクスピアの「Who is Silvia?」に盲目のジャズ・ピアニストGeorge Shearingが曲を付けた歌が気に入った。
2012080503.jpg
特別ゲストは、The Australian Tenorsの一員としても活躍しているテナーのWarren Fisher。
2012080504.jpg
美しい声を自由自在に操って楽しい歌を披露してくれた。赤毛の大男でステージ映えし、しゃべりもうまい。今日のコンサートのタイトル「Love, Laughs and Chocolates」にふさわしいゲストだ。
2012080502.jpg
それから、二人目のゲストとしてポーランド出身のピアニスト、Krzysztof Malekが素晴らしいショパンを弾いてくれた。
2012080505.jpg
このホールに置いてあるピアノがしょぼい音のアップライトなのが残念だ。
彼のコンサートはyoutubeにいくつかアップされている。
http://www.youtube.com/krzysztofmalek
終わってからは会場の外で、アフタヌーン・ティー。出演者と観客が一緒にコンサートの余韻に浸り、おしゃべりできる楽しい一時である。
2012080506.jpg

2012年01月26日

Tamworth Country Music Festival

2012012601.jpg
Tamworth Country Music Festival」は今年で40周年を迎えた。シドニーから7時間もかかる田舎町で、こんなに長く音楽祭が続いているのはすごい。演奏者も観客も10代から80代まで楽しんでいる。
2012012602.jpg
カントリー・ミュージックの祭典とはいえ、音楽の幅はもっと広い。ヘビメタとかノイズとかはないが。
参加ミュージシャンがあまりに多いのでいつも選ぶのに困る。ガイドブックで調べたり、あちこちに貼られたポスターを見て決めたりするが、もちろんほんの少ししか聴けない。
2012012603.jpg
街に出るとあらゆる所から音楽が聞こえてくる。ストリートでバスカーズを見ながら、
2012012604.jpg
ショッピングセンターで、ランチを食べながら、
2012012605.jpg
朝から晩までビールを飲みながらホテルのパブに入り浸っていてもいい。
2012012606.jpg
それから毎年観に行っている「Andrew Clermont's Super Club」。ここではアンドリューが集めた選り抜きのミュージシャンによる、枠にとらわれないあらゆる音楽が聴ける。
昨年アデレードからタスマニアへ移り住んだバンジョー奏者のMontz(松本もんつ)さんと再会。ここへ来れば毎年Montzさんのプレイが聴けるのでうれしい。
2012012607.jpg
「Hang Drum」という、スイスで生まれたスティールドラムを初めて聴いた。下はディジュリドゥとボンゴとのアンサンブル。
2012012608.jpg
中華鍋を2つ合わせたような形状で、アンドリューがUFOみたいな楽器と紹介していた。カリビアンよりずっとドローン系の音色で面白い。
2012012609.jpg
Hang Drumの詳しい解説と試聴はこのサイトで。

2011年08月08日

「Zimbe!」Alexander L’Estrange

2011080801.jpg
昨日は「Songs of Africa」というコンサートを観に、うちから車まで2時間くらい北に行った所にあるKincumberという小さな町へ行ってきた。
Central Coast Conservatoriumの主催で、友人のスーがここのコーラス・グループに参加している。
会場は小学校の体育館で、400人くらい集まっていて満席である。
2011080802.jpg
この日演ったのは「Zimbe!」という、イギリス人の作曲家Alexander L’Estrangeが作った組曲。アフリカ各地の伝統的な歌とコーラルを組み合わせ、ジャズ風のアレンジをほどこしてあるので、アフリカ音楽に馴染みがない耳にも聴きやすい。
「Zimbe」とはスワヒリ語で、「Sing Them」という意味だそうだ。
2011080803.jpg
Judy Marshall-Schutteという女性が彼女の娘と一緒にソロパートをやった。さすがにいい声でうまい。右側は彼女の夫でギタリスト。
2011080804.jpg
約2時間のコンサートの後は、会場の外に出て皆でアフタヌーンティー。出演者と話ができて楽しい。
こんな小さな町で音楽を愛する市民グループが50年近くも続いているのは、コミュニティの力強さを感じる。
2011080805.jpg
「Zimbe!」の各曲はAlexander L’Estrangeのサイトで試聴できるが、さわりだけなので物足りない。
下はyoutubeにあった「Hamba Lulu」というズールーの結婚式の歌。やっぱりコンガがカッコいいな。

2011年05月10日

The Crooked Fiddle Band

一昨日の夜、NewtownにあるライヴハウスThe Vangardで「The Crooked Fiddle Band」を観てきた。
Crookedとは歪んだ・曲がったという意味。オーストラリアが誇るHardcore Gypsy Chainsaw-folkなんて呼ばれている、シドニーの4人組で、激しく楽しいタテノリのダンスミュージックをやる。
ルーマニアのジプシー・バンド「Taraf de Haidouks」ばりの速弾きヴァイオリンに、太った酔っ払いおやじがシンバルを多用してどっしゃんばっしゃんぶっ叩くドラムス。ブズーキとダブルベースもドライヴ感がすごい。
あの「Big Black」のSteve Albiniと一緒にシカゴで録音したアルバムがもうすぐ発売されるとのこと。確かに「The Crooked Fiddle Band」のリフは「Big Black」のKeroseneとかBad pennyを彷彿とさせるので、アルビニは適役だろう。どんな音になっているか楽しみだ。

彼らのサイトで、ヴィデオが見られる。
「The Milkman」

ぼくは、The Bohemian Masquerade Ballと一緒にやった、「The Rom Rebellion」が気に入った。このbizarreなステージは楽しい。

ヴォーカルがいないのがちょっと残念。ぼくはやっぱり歌が聴きたい。でも彼らの音に負けない歌い手はいるかな? シリアスかつ滑稽で、壮絶な声とひょうきんな性格の持ち主は、ジョン・ライドンか町田康か大槻ケンヂくらいか。

2011年01月31日

Tamworth ~ Country Music Festival

2011013101.jpg
タムワースでは毎年1月中旬に「Country Music Festival」が開催される。普段は静かなこの田舎町が大勢の人で賑わい、大小様々なライヴ会場、パブやショッピングセンター、街角から音楽が流れてくる。選ぶのが大変なので、スケジュールの載っているフリーペーパーを手に入れるといい。
2011013102.jpg
街のメインストリートでは、一人で、子供たちで、家族総出で、皆ライヴをやっている。ストリート・ミュージシャンはbuskersという。
2011013103.jpg
2011013104.jpg
2011013105.jpg
外を歩いて暑くなったら、クーラーのきいたショッピングセンターへ。ここでも毎日無料のコンサートをやっている。
2011013106.jpg
2011013107.jpg
夜はパブの裏庭で食事をとりながらライヴを聴ける。
2011013108.jpg

ぼくらは、去年に引き続き「Andrew Clermont's Supper Club」を観に行ってきた。2メートル近い長身痩躯のアンドリューは今年50才、タムワースに住んでいる。彼はカントリー・ミュージック・フェスティヴァルの期間、タムワースの北にあるボウリングクラブを1週間ほど貸しきって、たくさんのミュージシャンを集め、毎晩6時と9時からライヴをやっている。13年も続いているのはすごいことだ。ここでは様々なスタイルの音楽が聴けるので楽しい。
youtubeにこのSupper Clubの様子がアップされているので、そこからいくつか。


第二部は夜9時から、Piano Night, Fiddle Night, Banjo Nightなどと、毎回趣向を凝らしている。これはジプシー・フィドルの競演。


「Supper Club」は二度観に行った。このライヴにいつも出演されている、アデレード在住の日本人バンジョー・プレイヤーMontz Matsumotoさんにお会いし、彼のCD「Banjo Moon」を買って、サインしていただいた。
Piano Nightの最後、John Butler Trioの名曲「Ocean」を若いギタリスト3人でやって、これがとても良かった。
2011013109.jpg

下はジョン・バトラーの原曲。波のうねりが見えるようないい曲だ。

2010年03月21日

Opera in the Arboretum at Pearl Beach

2010032101.jpg
シドニーから車で2時間北にあるPearl Beachは静かで居心地の良いビーチだ。去年のクリスマスはこの浜辺で、友人のスーたちと一緒にランチを食べ、泳いで過ごした。この野外オペラのコンサートを教えてくれたのもスーだ。
会場はビーチから少し内陸部に入ったところにあるnative plantsのbotanic gardenの一郭で、Arboretumという。
駐車場からシダの生い茂る細い道を5分くらい歩くと、大きな木々に囲われた広場に出る。ここがコンサート会場だ。
2010032102.jpg
観客は皆、イス・テーブル・ワインとつまみを持参。開始時間の午後3時になると、日陰ができてきてすごしやすい。
歌い手は女性二人、男性二人。皆素晴らしい声で、それにオペラに必要な表現力というか押し出しの強さを備えているので、見ていて楽しい。
カルメン、マノン、ドン・ジョヴァンニ、トスカなど有名どころから、フォーレの「En Priere」のような小曲まで、ヴァラエティに富んだ選曲。また第二部の後半に、「レ・ミゼラブル」「オペラ座の怪人」など、親しみやすいミュージカル・ナンバーをもってきた構成もよかった。
2010032103.jpg
オーケストラは皆若いが、オペラの合間に演奏されたモーツァルトのコンチェルトやショパンの雨だれはみずみずしく、梢を見上げると、音が空に溶けていくようだった。
時々鳥の鳴き声が絶妙のタイミングでピッコロのように響いて可笑しい。
2010032104.jpg
アンコールの最後は、La Traviataから例の「乾杯の歌」。休憩を挟んで2時間以上、森の中での贅沢な時間を楽しんだ。
このコンサートは今年で5回目。回を重ねるごとに評判は高まり、1000人もの人を集めている。来年も楽しみだ。

2009年08月25日

「Tinpan Orange」Live at The Vangauard

2009082501.jpg
2009年8月22日、NewtownのThe Vanguardでのライヴ。
「Tinpan Orange」はメルボルン出身の姉弟エミリーとジェシーのバンド。初期にはドラムやベースもいたが、やかましいのでクビにしたとのこと。ヴァイオリンのアレックスが加わって3人組となった。
この日は3作目になる「The bottom of the lake」のCD発売記念コンサートだった。めったにシドニーには来てくれないので、ナマで見られる貴重な機会だ。昔、バルメインのホテルで演った時は、観客が8人しかいなくて、しかもそのうち6人は知り合いだったそうだが、この夜のヴァンガードは満員。1階にあるテーブル席(ディナーが食べられる)はsold outだった。
ぼくらは2階の一番前の席を確保。2年前ダーウィンのライブハウス「Happy Yess」で見た時に比べて、彼らは遙かにプロっぽくなっていた。以前は歌うだけで精一杯だったようなエミリーも、ステージから積極的に観客へ話しかけ、真っ赤に染めた髪がとても可愛い。
夜11時まで、1時間15分のステージは新アルバムからの曲を中心に、以前のアルバムからBalconyやCounting Songもやってくれた。アレンジを変え、激しい感じになっていた。
3人+サポートのkeyだけだが、力強くなった彼らの音にはヴァンガードは狭すぎる。Opera Houseの小ホールかState Theatreでやってほしいくらいだ。
彼らは「Darwin Festival」に出演するため、翌朝の飛行機でダーウィンへ向かうという。こちらもチケットは売り切れとのこと。興味のある人は彼らのサイトwww.tinpanorange.com
やmyspace.comで聴いてみてほしい。エミリーの不思議な声に魅了されると思う。
いつかまた彼らのライヴを観るのが楽しみだ。

2009年03月16日

「The Premier's Senior Week Gala Concerts」at the Sydney Entertainment Centre

2009031601.jpg
今日はシティの南、チャイナタウンにあるSydney Entertainment Centreで「The Premier's Senior Week Gala Concerts」を観てきた。毎年2回、3月と12月に開催される無料コンサートで、ぼくはまだシニアの年齢ではないのだが、いつも友人のオディがぼくらの分もチケットを手に入れてくれるので、皆で一緒に観に行っている。
今回のコンサートは「Black Piano White」というタイトル。ステージの上にはスタインウェイのグランドピアノが2台置かれていた。10人のミュージシャンが入れ替わり立ち替わり、歌とピアノを披露する。選曲がなかなかよくて、クラシックからジャズ、ラグタイム、ポップス等いろいろな音楽をうまく組み合わせてある。
「ラプソディー・イン・ブルー」はピアノ・ヴァージョンだし、「ハンガリアン・ラプソディ」には途中でオーストラリア国歌やワルチング・マチルダの一節を挿入して遊んでいた。歌モノもジャズ・スタンダードの「I love a piano」から、バリー・マニロウ、ビリー・ジョエル、スティーヴィー・ワンダー、エルトン・ジョンと、シニア層にちょうど良い選曲。
最後の方で、7才のチャイニーズの女の子が「Two Little Birds」という小曲を見事に弾いて皆びっくり。小さな女の子が弾くのにぴったりの可愛い曲で気に入った。誰の曲か知らなかったので、うちに帰ってから調べてみたら、Frank Hutchens(1892-1965)という、オーストラリアでは有名な人だった。フランク・ハチェンズはニュージーランドで生まれ、ロンドンのRoyal Academy of Musicでピアノを学び、シドニーのNSW Conservatorium of Musicで50年も教授をしていたそうだ。
NSWでは3月と12月に一週間、Seniors Weekといって、各地で様々なイヴェントが開催される。無料のコンサートやヨーガ教室、ウォーキング・ツアー、映画が$2で観られるとか、クルーズが25%引きになるとかの特典も多い。こんなにメリットがあるなら早くシニアになりたいものだと思う(^.^)。

2008年05月10日

「Christine Anu & Deni Hines」at South Juniors Club

anu.jpg
昨夜は、エドナ&オディと一緒に「Christine Anu & Deni Hines」のジョイントコンサートを観てきた。2曲ほど一緒に歌ったが、それぞれ1時間ずつ別々のステージをやった。
Christine Anu(クリスティーン・アヌー)は1970年生まれ、両親はケアンズの北の方にあるトレス海峡諸島(Torres Strait Islands)の出身。いわゆるAborigines and Torres Strait Islandersを代表する歌手の一人だ。エドナは10年前にAnuが出演したミュージカル「Rent」を観て、歌もダンスもすばらしかったそうだ。「Moulin Rouge!」や「The Matrix Reloaded」などの映画にも出ている。1995年の「Stylin Up」でプラチナ・アルバムを獲ったり、2000年シドニー・オリンピックの閉会式で歌うという、オーストラリアでは国民的人気がある。彼女の歌のベースはアメリカのR&Bで、あまりオーストラリアっぽくもなく、ぼくにはちょっと物足りないが、"Sunshine On A Rainy Day","My Island Home","Dive","Coz I'm free"は気に入った。
尚、Deni Hinesのほうは全然好みではなかった。まあ聞けたのはプロコル・ハルムの「A Whiter Shade Of Pale 」くらい。オディなんか途中で出て行った。

2007年12月09日

Wheeze and Suck Band

sue101.jpg
昨夜スーとサムがうちに夕食にきた。サムは先週火曜日にウガンダから来て、今回は3ヶ月滞在できるという。シドニーは夏だと思ったのに寒いと嘆いていた。
夕食後4人でPaddingtonにあるEastside Music Cafeへ。カフェといっても古い教会で、中央に小さなステージが作られている。真っ白なクロスを敷いたテーブルにはキャンドルが飾られ、とても良い雰囲気だ。天井が高いので、音がきれいに広がっていい。チケットは$15と格安で、しかもワンドリンク付き。入り口のバーでワインをもらっていると、スーの友人のイザベルに会った。メインアクトは「Wheeze and Suck Band」なのだが、イザベルのグループが前座で出るのだ。スーとイザベルは同じアカペラのグループで歌っているのだが、この日は彼女はブルーグラスのバンドでベースを弾き歌った。お客は顔見知りが多いのか、ヤジのやりとりをしながら、終始リラックスした演奏だった。
sue102.jpg
イザベルのグループが45分演った後、続いてWheeze and Suck Bandの登場。wheezeというのは喘息のゼーゼーという息のことだが、俗語としては「悪ふざけ、いたずら」という意味。suckは「吸う」だが「最低、最悪」という意味もある。いずれにせよおかしな名前で、こういうふざけたネーミングは実はイギリスらしいのかもしれない。 彼らはイングランドのトラッドをもとにしたダンスミュージックを演る。
sue103.jpg
メインヴォーカルは、編み上げブーツを履いて黒いワンピースの上に真っ赤なロングコートを着た禿頭の爺さんだ。アコーディオンを弾きながら歌い、ステージから降りてきてイングリッシュ・ダンスを踊って、1時間半楽しませてくれた。彼らのサイトはここ。

2007年08月04日

tribute to Fleetwood Mac

amanda.jpg
昨夜は、South Juniors ClubでFleetwood Macを観てきた。といってももちろん本物ではない。ようするにコピーバンドだ。
ヘレンとクラブのビストロで食事した後、ラウンジでコーヒーを飲んでいたとき、アマンダに会った。なんと今夜のステージで歌うと言うのでびっくりした。アマンダはエドナの一人娘だ。大学卒業後、日本に行き、名古屋で英語と音楽を教えていた。シドニーに戻ってきてからも、大学で音楽を教えたり、ステージで歌っている。同じくミュージシャンのサイモンと去年結婚したばかりだ。ぼくらと話しこんでいて開演が迫ってきたアマンダは、早く着替えなくちゃとあわてて控え室へ駆けていった。上の写真は巻き毛にしていた頃のアマンダ。普段は真っ赤なストレートだ。
コンサートホールは3階にある。ステージの上は、女3人男5人の大所帯だった。5人もいるヴォーカリストはそれぞれ違った味があり、バンドもいい音を出していた。特にドラムスとギターはすばらしかった。

South Juniors Clubに限らず、オーストラリアでは、たくさんコピーバンドが演奏している。定番のElvisなんか毎週どこかのクラブでやっているだろう。ぼくらもBeatles, Beach Boys, Mickael Jackson等いろいろ観た。Bee Gees, ABBA はなかなかよかったが、Queen と Billy Joel はひどかった。
コピーバンドを観るたびに、それが技術的に優れていれば優れているほど、オリジナルのすごさがわかる。アマンダの声はきれいだし、とてもうまいと思う。それでもどうしてもオリジナルにはかなわない。ほんの少しだが、やはり何かが欠けているのだ。

オーストラリアの音楽についてはいずれまとめて書きたいが、今のところ一番気に入ってバンドは、Midnight Oil, Brother, The Living End, Augie March, Tinpan Orange。
Midnight Oil以外は現役だが、日本ではあまり聞かれないかもしれない。彼らのサイトや www.myspace.com で数曲試聴出来る。
Nick CaveやSPK, Bee Gees, AC/DC以外のAussie Rockに興味のある方はぜひ聞いてみてほしい。

2007年04月23日

太陽を待ちながら

まる一日、雨が降ったり止んだりで、結構うんざり。天気予報では今週いっぱい雨の模様。晴れてくれないとレンガ貼りができなくて困る。外壁がないといくらシドニーでも冬は寒いのですよ。

夜、OvationというTV局で「The Doors Live in Europe」を観る。1968年のヨーロッパ・ツアーの様子で、当時一緒にツアーしたJefferson AirplaneのPaul KantnerとGrace Slickが語るエピソードが挿入されている。ステージの途中、すでにドラッグ漬けだったジム・モリソンが倒れて歌えなくなり、しかたなく代わりにレイ・マンザレクが歌ったこともあるそう。まあ、この演奏場所はアムステルダムだしね。
映像は白黒。簡素な照明の中で壮絶なステージが繰り広げられる。この時期、ジム・モリソンの声と3人の演奏は奇跡的に素晴らしい。4人とも自分の中から生まれる感情をじっと見つめてるようだ。レイ・マンザレクはほとんどキーボードに突っ伏し、ジム・モリソンは時々客席に背を向けてドラムの方をぼんやり見ていたりする。
それでも観客をまったく無視しているわけではない。"The Unknown Soldier"では銃殺シーンのパフォーマンスをやり、長い長い"Light My Fire"の間奏中、ジム・モリソンが客席に降りてきて、最前列の女の子にマイクを差し出して叫ばせたり、ステージ下に潜ったりして遊んでいる。
すぐれた音楽がそうであるように、ここには静と動、喜怒哀楽、強さと弱さのすべてがある。ロックは死ぬかもしれないが、音楽は終わらない。