昨夜、Randwick Town Hallで観たEmma Pask(エマ・パスク)のコンサートは素晴らしかった。 バックバンドのピアノ、ダブルベース、ドラムスはものすごくうまいし、エマの声の魅力に圧倒された。 彼女はオーストラリアを代表するジャズシンガーで、16歳の時、オーストラリアのジェイムズ・モリソンという有名なトランペッターに才能を見いだされた。 それ以降、モリソンのバンドで歌ったり、自分のバンドを組み、今年40歳になる彼女は数々の賞を受賞してきた。 オペラハウスやTVでも活躍しながらも、こんなローカルのタウンホールへも歌いに来てくれる。 ベースはジャズだが、ゴスペルからラテン、ビートルズまで幅広い。 スタンダードの 「Gee Baby Ain't I good to you」
最新作は「Cosita Divina」というラテン・ミュージックに挑戦したアルバム。
その中から、凄みのある「Afro Blue」
最後は、クリスマスソングを集めたアルバムから、 「What Are You Doing New Year's Eve?」
昨夜はRandwick Town HallでThe Australian Voicesのコンサートを観てきた。 Gordon Hamiltonという、まだ35歳の音楽家が主宰する、コーラスグループだ。 メンバーのほとんどはブリスベンからやってきた。 「The Australian Voices Trailer」
Moreeでは世間とほぼ隔絶していたので、シドニーに戻ってきて3日間、いろいろなニュースをキャッチアップするのに忙しかった。楽しい出来事もたくさんあったけれど、悲しいニュースもあった。 Linkin ParkのChester Benningtonが、7月20日、自宅で首を吊って逝ってしまったのだ。41歳だった。 リンキン・パークは今のアメリカで5本の指に入る素晴らしいバンドだ。 14年前に発表された第二作「Meteora」に収められていた、自分の何かが麻痺していく様子を描いた「Numb」と、そこから抜け出すために悪い習慣を打ち破れと励ましてくれた「Breaking the Habit」は、今でも大好きな曲だ。
-Why is everything so heavy? -I'm holding on 今聞くと、この歌はチェスターの押しつぶされ、がけっぷちでぶら下がっているような状態が伝わってきて、心に痛い。
彼らの最初のアルバム「Hybrid Theory」に「Crawling」という曲があった。
-Crawling in my skin -These wounds they will not heal 両親は離婚し、不幸な少年時代を送り、ドラッグとアルコールにおぼれ、うつ病に悩んだチェスターの皮膚の下には、いつまでも何かが這い回り、傷は癒えることはなかったのだろう。金や名声、家庭の幸福も彼を救えなかった。 それでも、彼は、観客の中に降りて行って、傷や苦しみを共有する歌を、皆で一緒に歌える歌を持っていた。
彼の葬儀は7月29日に行われた。各地でファンが集まり、彼の最期の歌「One More Light」を口ずさんでいた。
「One More Light」の歌詞の一節、 - Who cares if one more light goes out? - Well I do のように、ちっぽけな命が一つ消え失せても誰も気にしない世の中だけど、私は気に留めるよ、と、一人一人が心に刻んだに違いない。
最後はこれもデビューアルバムから「In The End」。 ニューヨークの駅で観客と一緒に歌っていたチェスターはもういないが、皆、彼のことは決して忘れないだろう。
昨夜は、Mikelangelo and the Black Sea GentlemenのコンサートをRandwick Town Hallで観てきた。 アルメニア、スペイン、ロシアなどからオーストラリアに流れ着いた5人の男たちが奏でる、笑いと哀愁にあふれたキャバレー・ミュージックという感じで、とても気に入った。 「Ten Long Years in The Saddle」。
全員が歌える上、皆それぞれキャラが立っていて面白い。 これはヴァオリニストがリードを取る「Handsome and Highwired」。
彼らのホ−ムタウンCooma(クーマ)はキャンベラの近くにある小さな町で、Capital of The Snowy Mountainsと呼ばれている。 第二次世界大戦後、戦争でぼろぼろになったヨーロッパ各地から、たくさんの人々が新天地を求めてオーストラリアへ移住してきた。仕事はなんでもやれることをやった。洗濯屋として掃除人としてペンキ屋として働き、炭鉱で真っ黒になって土を掘り返していた。 下のインタビューで、ドイツ人のおばあさんが、ヨーロッパでは私たちは敵同士だった、それがここオーストラリアでは突然友だち同士になったのよ、語っている。 Mikelangelo and the Black Sea Gentlemenの音楽には、彼らが捨てざるを得なかったヨーロッパへの愛と諦めがないまぜになった、ほろ苦い思いがある。
昨夜は、Topology and The Australian Voicesの「Unrepresentative Swill」と題されたコンサートを観にいってきた。 ブリスベンからやってきた二つのグループで、Topologyはクインテット、The Australian Voicesは、コーラル・グループである。 もう20年くらいのキャリアを持っている。
Topologyはオーソドックスな演奏スタイルから、
「Share House」という音楽劇をやったりと面白い試みをしている。
The Australian Voicesは、アボリジニジの要素を取り入れた、いかにもオーストラリアらしい曲から、
問答無用で可愛い「9 Cutest Things That Ever Happened」まで、いろいろな曲を発表している。
昨夜は友人たちと一緒にRandwick Town Hallで「Jazzgroove Mothership Orchestra with James Muller」のライヴを観てきた。 このホールでは毎月ライヴを演っていて、観客はほとんど近所に住んでいる人達だし、飲み食いしながら演奏を楽しめるので気に入っている。 Jazzgroove Mothership Orchestraはサキソフォーン奏者のDavid Theakがリーダーのジャズ・オーケストラで、 もう10年以上活躍している。
昨日は演らなかったが「Walkabout - A Place for Visions」という曲もいいな。
今日はSydney Town Hallへオルガン・コンサートを聴きに行ってきた。 このタウンホールには、The Grand Organと呼ばれる世界一大きなパイプ・オルガンがある。 このオルガンは1890年に設置され、下のビデオのように、5年をかけて補修された。 「Grand Organ sings again」
ダミアンはアイリッシュ以外にもオペラからポップスまで、どんな歌でも歌いこなせる。 Leonard Cohenの「Hallelujah」やRoy Orbisonの「Crying」はとても良かった。 下の、ダンサーのCaleb Bartoloと一緒に演ったTears for Fearsの「Mad Wolrd」もなかなかいい。
昨夜はSt Andrew's Cathedral Schoolの「Showcase」というコンサートを観に行ってきた。 この学校はシドニーのど真ん中にあり、最も古い歴史のある学校だ。 「Showcase」という音楽の発表会を毎年開催している。 音楽学校ではなく普通の学校の幼稚園から高校生の子供たちなのだが、演奏はとてもレベルが高い。 会場はMartin PlaceにあるCity Recital Hallで、ここはクラシック用の音楽ホールとして有名な所だ。 ホイヤーに入ると、数人の生徒が演奏して出迎えてくれた。 ステージに上がる学生以外にも、客席でコーラスに参加する子たちがたくさんいるので、総勢500人くらいにもなる。 演奏曲はヴァラエティに富んでいて面白い。 クラシックから賛美歌、アフリカン、ジャズなど、様々なスタイルの音楽が披露され、最後はベートーヴェンの交響曲第9番で、生徒たちは全員で合唱。 マイケル・ジャクソンの「We are The World」も良かった。 -We are the world -We are the children -We are the ones who make a brighter day -So let's start giving この歌はいつもぼくらを励ましてくれる。
Simon Tedeschi(サイモン・テデスキー)は、ポーランド系オーストラリア人で、1981年生まれの、まだ若いピアニストだ。 昨夜、Randwick Town Hallで観たコンサートは素晴らしかった。 サイモンにとってRandwickは自分のホームタウンということもあって、リラックスした雰囲気の中、おしゃべりし、ジュークを飛ばし、1時間半という短い時間だったが、ガーシュインの初期の曲から「Rhapsody in Blue」まで披露してくれた。 youtubeには彼の演奏がいくつかアップされていて、これはガーシュインの「Prelude No. 2」。 ゆったりとしたブルース風のフレーズが心地良い。
昨夜はRandwick Town Hallで「Bach in the dark」というチェロのコンサートを観てきた。 Rachel Scottというチェリストが主催するコンサート・シリーズで、バッハの曲を主に演奏する。 この夜はCello and Celloということで、David Pereiraと2台のチェロでの共演。 レイチェルもデイヴィッドも自由闊達にチェロを弾き、叩き、歌い、曲の解説やジョークを交え、とても楽しくて興味深いコンサートだった。 二人は音楽教育者としても有名で、「Bach in the dark」のサイトに、レイチェルが子供たちと一緒に演奏している様子がアップされている。 デイヴィッドは作曲もし、このコンサートでも2曲演ってくれた。 作曲家はいいメロディーはヴァイオリンに弾かせようとするので、ぼくが自分で作ることにしたんだ、と言って笑っていた。
今日はSydney Town Hallへ「The Music of Andre Rieu Spectacular」というコンサートを聴きに行ってきた。 Andre Rieuが作り上げたクラシカル・ミュージック・ショーの縮小コピー版なのだが、ホストを務めるIan Cooperを始め、ミュージシャンやパフォーマー全員が凄腕で、素晴らしいコンサートだった。 オペラやミュージカルの名曲、バレエからモダンダンスに39名の少年少女合唱団を加え、2時間、あっという間の楽しいステージを堪能した。
Sydney Town Hallは内装が豪華で、音響もいい。以前、ここで林英哲の太鼓を聞いたが、天井が高いので響きが良く迫力があった。また機会があったら来たいものだ。
Tamworthでは今週末までCountry Music Festivalをやっている。 先週ぼくらも、炎天下の通りで歌うバスカーを始め、ホテルやパブ、ローカルクラブで、たくさんのギグを観た。 今回は早めにシドニーに戻って来なければならなかったので、毎年楽しみにしている「Andrew Clermont's Super Club」は見逃したが、他のお気に入りのバンドを観られてよかった。 まずは、「The Perch Creek Family Jug Band」 Country Music Festivalの初日の午前中、Longyard Hotelでの演奏は、いつものように楽しいステージだった。 40℃近い暑さの中、Outside Deckで2時間歌って踊るのは大変だ。
「Tamworth Country Music Festival」は今年で40周年を迎えた。シドニーから7時間もかかる田舎町で、こんなに長く音楽祭が続いているのはすごい。演奏者も観客も10代から80代まで楽しんでいる。 カントリー・ミュージックの祭典とはいえ、音楽の幅はもっと広い。ヘビメタとかノイズとかはないが。 参加ミュージシャンがあまりに多いのでいつも選ぶのに困る。ガイドブックで調べたり、あちこちに貼られたポスターを見て決めたりするが、もちろんほんの少ししか聴けない。 街に出るとあらゆる所から音楽が聞こえてくる。ストリートでバスカーズを見ながら、 ショッピングセンターで、ランチを食べながら、 朝から晩までビールを飲みながらホテルのパブに入り浸っていてもいい。 それから毎年観に行っている「Andrew Clermont's Super Club」。ここではアンドリューが集めた選り抜きのミュージシャンによる、枠にとらわれないあらゆる音楽が聴ける。 昨年アデレードからタスマニアへ移り住んだバンジョー奏者のMontz(松本もんつ)さんと再会。ここへ来れば毎年Montzさんのプレイが聴けるのでうれしい。 「Hang Drum」という、スイスで生まれたスティールドラムを初めて聴いた。下はディジュリドゥとボンゴとのアンサンブル。 中華鍋を2つ合わせたような形状で、アンドリューがUFOみたいな楽器と紹介していた。カリビアンよりずっとドローン系の音色で面白い。 Hang Drumの詳しい解説と試聴はこのサイトで。