
「The Government Inspector」at the Playhouse, Sydney Opera House
今日の午後は、オペラハウスで「The Government Inspector」というコメディを観てきた。原作はニコライ・ゴーゴリが1836年に発表した「検察官」で、帝政ロシア政府の厳しい検閲と何でも袖の下しだいという地方政治の腐敗を皮肉ったサタイアだ。Roger Pulversが、老若男女たくさんの登場人物が出てくるこの小説をたった二人の男性が演じる劇に書き換え、Darren GilshenanとWilliam Zappaが見事に演じ分けた。
Roger Pulversはアメリカ生まれだが、オーストラリアに移住し、それから日本に移り、今は東工大の世界文明センター長だそうだ。日本では2000年に「二人だけの検察官」として(出演:橋爪功と柄本明)、シアターX(カイ)で上演された。
Darren Gilshenanは3年前、今回と同じプロダクションのBell Shakespeare Companyで大成功を収めた「The Servant of Two Masters」の主役を務めた。彼のコミカルな演技は傑作で、一目でファンになった。彼は「Mr Bean meets Jim Carrey」とも言われているらしいが。William Zappaを見たのは今回が初めてだったが、Darrenに負けず劣らず素晴らしい演技力だ。
ステージの上にはロシアの文字が書かれた巨大なダンボール箱が逆さまに置かれていて、その中で各シーンが演じられる。1人がステージで演じている間にもう1人が裏で着替え、次のシーンの準備をするというアクロバティックな構成だが、Darrenは6役、Williamは13役を、1時間50分、休憩なしで見事に演じ切り、大笑いのうちに終わった。
いいコメディは心も身体も明るくほぐしてくれるので大好きだ。
オペラハウスでの料金は安くはないと記憶していますが、達雄の周囲の方も観に行かれるのですね。つい本筋から外れた質問をしたくなります。
このプレイはメリー&アイヴァンも観に行くそうです。きっと気に入るでしょう。
お金持ちならエドナのように毎月オペラハウスに通えるのですが、ぼくらはそうもいきません。年に数回観に行くのを楽しみにしています。
一般的な日本人には文化がないのかしら・・