2010年11月10日

「Made in Dagenham」Nigel Cole

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1968年、ロンドン郊外のDagenham(ダゲナム)にあるフォード自動車工場で働く女性たちが男女平等賃金を求めて立ち上がった実話をもとにしたイギリス映画。
ごく普通の女性たちがふとしたきっかけで男女差別に気付き、平等な賃金を求めて声を挙げ、ストライキやデモに発展してゆく。そしてついに労働大臣(なかなか魅力的な女性)と会って話し合う機会を得て、女性の賃金を男性の92%にまでアップするという約束を取り付けることに成功する。そして大臣が宣言した通り1970年には男女平等賃金法が制定された。
重たいテーマだが、描き方が明るく、よく出来ている。色々あっても気持ちの良いハッピーエンドだし。
40年以上前のイギリスのボロさが面白い。この女性たちがミシンがけをしている建物も廃墟のような状態で、もちろんクーラーなんかない。暑いので仕事中は皆下着姿だ。当然のごとく、男たちが働く工場は、もっと立派な建物である。
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下は、Fair Pay !equal!というスローガンを掲げたデモの様子。当時マリー・クアントが流行らせたホットパンツ姿が可愛い。
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1968年は重要なターニング・ポイントだった。パリの五月革命は世界的な学生運動に波及し、チェコではプラハの春が起きていた。ヴェトナム戦争は泥沼化し、キング牧師やロバート・ケネディが暗殺されたが、未来は自分たちの力で変えられると、まだ素朴に信じられた古き良き時代だ。そんな夢と相互扶助が生きていた地域社会は、この10年後、マーガレット・サッチャーによって息の根を止められた。同じ女性だからという共感はサッチャーにはない。残念ながら夜明けは近くはなかったのだ。
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