
Moree(モーリー)はシドニーから車で9時間、NSW州の北部で、Queensland州との州境に近い。 別に何の変哲もない田舎町だが、ここには温泉が湧いているのだ。それで年中たくさんの人が訪れる。ぼくらが行ったキャラバンパークも満員だった。


まあ温泉といっても日本のような温泉文化がないので、要するに温水プールとスパである。もちろん水着をつけなければならない。
このGwydir Carapark&Thermal Poolsというキャラバンパークにはスパが4つ(水温は35、36、37、39℃)とプール(水温24℃)がある。町中には公共のスパもあるので、ここ以外のモーテルなどに泊まっても楽しめる。水質は単純泉だが、肌がつるつるになり気持ちがいい。残念なのは水がカルキ消毒されていたこと。源泉掛け流しで、美しい山や海を望む野趣あふれた温泉がオーストラリアにできるのはいつのことか。
下はぼくらが泊まったキャビン。チャーリーは中に入れてやれないないので、車の中で寝た。零下近くまで下がるので、かわいそうなのだが。

この辺りはThe Great Artesian Basinと呼ばれ、世界最大の地下水が蓄えられていて、掘ると自然に温泉が湧いてくる。水温は平均30〜50℃だそう。なにしろ1,711,000平方kmという広大なエリアなので、パイプラインを引いて、灌漑用水に使っても2割しか利用されていない。
Moreeの町を歩いてみて、ちょっと驚いたのは、メインストリートに大型トラックが走っていること。せっかくの静かな雰囲気がぶち壊しだ。羊や牛などの家畜を満載したトラックが通ると臭くて、食事をする気にもなれないし。オーストラリアのほとんどの町がそうなっているように、ここもハイウェイは町の中心部を迂回するようにするべきだ。
下はもとは銀行だったアール・デコの建物。今はギャラリーになっている。展示品は多くないが、無料で見られる。

Moreeの周辺は広大なコットン・ファームである。なんとこのエリアだけでオーストラリアの3分の2のコットンを生産しているそうだ。収穫期は10月頃なので、今の時期は枯れ木である。ひたすら真っすぐの道の両側にコットン・ファームが広がり、道端には白い綿が落ちていた。

所々にcotton gin(コットン・ジン)という機械で綿花から種を取り除くファクトリーがある。

Moreeからさらに1時間ほど北、もうほとんどクイーンズランドのボーダー近くにBoomi(ブーミー)という小さな町がある。ここにも温泉あるので行ってみた。
下は途中で遭遇した道路を横切るカンガルーの群れ。あんなのにぶち当たられなくてよかった。

Boomiのプールとスパはキャラヴァンパークに併設されている。さすがにここまで来る観光客は少なく、スパには誰も入っていなかった。

今はコットンの収穫期ではないので、Boomiの広いメインストリートには誰もいない。

あとはホテルが一軒あるだけだ。ガソリンスタンドすらない。つぶれたぼろぼろのホテルがそのままになっていた。

元、銀行の建物は素敵だね。チャーリー寒そう。湯たんぽ使ってあげたらよかったかも。
もうそのまま使用可能な感じ。
来週、サウスオーストラリアへ行くときは、湯たんぽ忘れずに持って行きます。