
一昨日の夜、シティのLyric Theatreでミュージカル「キャッツ」を観てきた。このシアターはカシノで有名なStar Cityの中にある。シドニーではわずか3週間という短い公演とあって、チケットの売れ行きは好調のようで、この夜も火曜日なのに客席はほぼ満杯。23年ぶりの公演なのだから、もっと長くやってもいいと思うのだが。
ぼくが「キャッツ」を観るのはこれで3回目。昔、ニューヨークのブロードウェイで「キャッツ」を2回観た。もう15年前と17年前のことだが、その時の印象深く面白かったシーンは今でも憶えている。
それで観ている間、どうしてもニューヨーク版とこのシドニー版を比べてしまった。シドニー版の出演者のパフォーマンスは素晴らしいと思う。だがコリオグラフィーや演出については、ニューヨーク版のほうが好みだ。
一番最初にソロで踊る可愛い白猫もロックンロール・キャットも名曲「Memory」を歌った猫もニューヨーク版のほうが良かった。あの大きな老猫はプレイが終わった後も座ったままずっと残っていて、観客は自由にステージに上がって、一緒に写真を撮ったりさせてくれたし。
シドニー版で良かったのは、海賊猫のシーン。それから、第二幕が始まる少し前、休憩時間が終わる頃に、出演者たちが客席にやってくる演出も楽しいサービスだ。ステージに向かって左側のP列とR列の間に少しスペースがあり、そこへロックンロール・キャットたちがすました顔でやってきて、猫らしく観客にちょっかいをだしたりして遊んでくれる。運良くぼくらはちょうどP列に座っていたので、その様子がよく見えて面白かった。間近で見るとコスチュームとメイクのすごさがわかる。
