2009年09月17日

「Charlie & Boots」Dean Murphy

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チャーリーの愛妻グレイスは家族皆でダンスを楽しんでいる最中に突然倒れて死んでしまった。それからというものチャーリーは家で引きこもり状態になる。息子のブーツはそんな父親の姿を見かね、釣りに行こうと言って車に押し込んだ。しかしブーツが目指したのは近所の川などではなくオーストラリアの最北端Cape Yorkだった。父と息子はいろいろな目にあいながら何日も運転し、話し合い、ケンカし、ふざけあう。最初はふさぎ込んでいたチャーリーも次第に明るさを取り戻してゆく。最後に二人は笑いながらCape Yorkで釣り糸を垂れる。
ストーリーは上のようにごく単純なのだが、これは最もオーストラリアらしい映画の一つだ。
Charlieを演じたPaul Hoganの「Crocodile Dundee」、Bootsを演じたShane Jacobsonの「Kenny」もオーストラリアらしさをうまく使っていて面白いが、「Charlie & Boots」はいかにも映画といった作り物の感じがしない。奇をてらわない等身大のオーストラリアが見られる。
チャーリーが住むWarrnamboolのファームやカントリーミュージックの町Tamworth、ケアンズからセスナに乗って見るGreat Barrier Reefなど、オーストラリアに住む者にとって馴染み深い風景が次々と現れる。
ローカルクラブでは爺さん婆さんも一緒に歌って踊り、人々は適度に善いことも悪いこともする。冷蔵庫を開けた時、扉の棚に並んでいるモノがうちのとほとんど一緒だとか、そんな小さなシーンが描かれているのがうれしい。こうしたなんでもない日常をぼくらは愛しているからだ。
オペラハウスやエアーズ・ロックだけでなく、オーストラリアのマジョリティがすごす日常生活を見たい方にお勧め。この映画の普通さに耐えられない人はオーストラリアに来ないほうがいい。
この記事へのコメント
冷蔵庫の中身の風景が一緒、というところが面白かった!
何でもない日常が愛おしいと感じられるのはなんて幸せなことでしょう!
Posted by hal at 2009年09月17日 22:06
冷蔵庫のシーンは一瞬だけど印象的。
他にも、Fish&Chipsに塩を山ほど振りかけるチャーリーをたしなめるブーツ、やたらタフなおばさん連中や、可愛い顔して結構ワイルドなシンガーのジェスとか、オーストラリア人のリアルな姿が満載です。
日本では公開されるかなあ。
Posted by tats at 2009年09月18日 10:51
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