2020年04月20日

引きこもり中に聴く音楽

オーストラリアはロックダウン中なので、コンサートホールやライブハウス、クラブなどは全部閉鎖されている。
ミュージシャンは演奏する場がなくなり、ネット配信をするしかない。
家に居ても音楽は聴けるが、やはりライヴで観れないのは残念だ。

筋肉少女帯の大槻ケンヂが、一緒に集まって練習したりライヴを演ることができなくなったミュージシャンに電話して安否を確認するという企画をやっていて、これが結構面白い。
大槻ケンヂ「オーケンの、ミュージシャンみんなどうしてる?」


引きこもり生活なので、音楽を聴く時間が増えた。
この数年間でデビューしたオーストラリアのミュージシャンで、僕が一番気にいっているのは、Tash Sultana(タッシュ・サルタナ)。
ストリートで歌い、自宅で一人で自分の音楽を作り始めた彼女は、20歳そこそこでワールドツアーをするほどの成功をおさめた。
https://www.tashsultana.com/

ステージでもたった一人で一つ一つ音を重ねていき、見事なオーケストレーションを作り上げる。
Tash Sultana 「Jungle」


彼女のギターの音は悲しい。悲痛な叫びが聞こえるようだ。
そんな音を40年近く前にも聴いたことがある。
JAGATARA 「タンゴ」


タッシュの「Cigarettes」には、彼女のファミリービデオが使われていて、2歳の頃の彼女がめちゃくちゃ可愛い。
Tash Sultana 「Cigarettes」


パパとママと遊んで歌って踊って、典型的なオージーファミリーで育った彼女が、どうして学校に馴染めず、ドラッグに溺れ、精神を病んでしまったのか。
どうしようもなく、歌うしかなかった、音楽をやるしかなかった、そういうふうにしか生きられない人がいるのだろう。
たとえば、Cocco。
タッシュと同じく裸足でステージに立つ。拒食症で身体はがりがり、腕にはリストカットの傷跡が痛々しい。
Cocco 「けもの道」


300年前も今も、変わらず、音楽は魔物だ。毒で薬だ。
バッハもモーツァルトもベートーヴェンも、即興演奏の名手であり、誰も聴いたことがない音楽を作った。
誰かが書いた楽譜を忠実に演奏したのではなく、前代未聞の現代音楽であり、前衛であり、ノイズであり、パンクだった。
その当時、その音楽が、そうであったように表現してくれる演奏者が好きだ。
グレン・グールドやフリードリッヒ・グルダ、キース・ジャレットが弾くバッハは、気が遠くなるほど美しい。
J.S.Bach 「The Art of Fugue」 Glenn Gould


J.S.Bach 「The Well-Tempered Clavier」 Friedrich Gulda


さて、また現在に戻って、ちょっとポップな、中村佳穂。
https://nakamurakaho.com/
全身から音楽があふれ出る様が素晴らしい。
中村佳穂「忘れっぽい天使/そのいのち」


今夜は、2014年、21歳の時、彼女が母校の京都精華大で演ったライヴを聴いてから寝よう。
中村佳穂「BEAUTIFUL DAYS」
posted by Tats at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | シドニー日記
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